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セミナー参加者体験談 医師とNLP (1)

医師とNLP

事 例 1(Mさんのケース)

Mさんは70歳の女性です。私のクリニックを初めて受診したのは、去年の5月のことでした。Mさんは某大学病院で肝臓癌と診断され、余命半年と本人に宣告されていました。私のところには、大学病院まで点滴に通うのは大変だから、点滴だけ当院で行い、治療や検査は大学病院で行いたいという希望でした。

その後Mさんは週2,3回当院に通院し、点滴加療を行いました。しばらく状態は落ち着いていましたが、徐々に全身の倦怠感が強くなっていき、若い頃には海外旅行が大好きで世界中を飛び周り、病気になってからも地域の集まりや、催し物に顔を出していたMさんが、見る影もなくやせ衰えてきたのが、その年の11月頃でした。

医者からも余命半年と言われていたこともあって、今まではどんなに体調が悪くとも、冗談を言ったり、周囲を笑わせていたMさんとは思えないくらい、表情も硬く、ぼそぼそと話している姿に、精神的にかなり追いつめられている状況にあることがうかがえました。

このままではいけないと思い、点滴中のMさんに話しかけてみました。

「Mさん、今のMさんの夢って何?」
Mさん
「夢なんてないですよ。体もだるいし、毎日が辛くって・・・。」
「そうだよね、見ていると歩くのもつらそうだよね。でも、私が見ていて気がついたのは、これだけつらそうなのに、でも何か頑張っているなぁって思いも伝わってくるんだけど。」
Mさん
「いやぁ、実は来年の1月に孫が生まれるんですよ。できればその時まで生きていたいとは思うんだけど、でも今の調子じゃ、無理かなとも思ってしまって。」
「そうか、今を来年の1月として、Mさんの腕の中には生まれたての赤ちゃんがいることをちょっと想像してほしいんだけど、今どんな感じ?」
Mさん
「もう可愛くって、可愛くて、嬉しい。娘にもよく頑張ったって言ってあげたい。」

さっきまでの表情とは違い、嬉しそうな、楽しそうなMさんの顔が見えます。

「今いろんなつらさを乗り越えて、お孫さんを抱いているMさんがいます。ここまで来るのにいろいろ大変なことがあったと思うけど、どんなことを工夫してここまで乗り越えてきたの?」
Mさん
「あまり一人で抱えこまないことかな、それと一人でウジウジ悩まないこと。先生や娘に早く相談すること。」

話し終えた後、Mさんは少し微笑んで、「ありがとう」と言ってくれました。

今、Mさんは寝たり起きたりの生活ですが、お孫さんと一緒に暮らしています。

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